お子さまの「なぜ?」を大切に育む幼稚園部
当スクール幼稚園部では、学習の過程を何よりも重視した教育を実践しています。結果や成果物よりも、お子さまたちが学びに向かう姿勢、探究する喜び、そして発見に至るまでの思考プロセスこそが、真の教育的価値を持つと考えているからです。
幼児期は人格形成の基盤となる重要な時期です。この時期に培われた知的好奇心と批判的思考力は、生涯にわたって学び続ける姿勢の土台となります。私たちは一人ひとりのお子さまが持つ無限の可能性を信じ、個性を尊重しながら、国際的な視野を持った人材を育成することを使命としています。
国際バカロレア(IB PYP)候補校として
当スクールカリキュラムは、国際バカロレア初等教育プログラム(IB PYP)のフレームワークに基づいて構築されています。IBプログラムは世界155以上の国と地域、5,000校以上で実施されている国際的な教育プログラムであり、真の国際人育成を目指した教育として高く評価されています。
IB PYPでは、従来の教科別学習ではなく、概念的理解を重視した統合的なアプローチを採用しています。これにより、お子さまたちは知識を断片的に記憶するのではなく、異なる分野の学習内容を関連付けて理解し、現実の課題に応用できる力を身につけます。
また、多様な文化的背景を持つ学習者が集う国際的な環境において、互いの違いを認め合い、協働して学ぶ経験を通じて、グローバル市民としての意識と責任感を育成します。
3つの学びのアプローチ
お子さまの全人的な成長を促すため、国際的な教育理論に基づいた3つのアプローチを大切にしています。
探究型学習 ~「なぜ?」から始まる学び~
お子さまの自然な好奇心と疑問を学習の出発点にします。教師は答えを教えるのではなく、適切な質問を通じてお子さまの思考を深めるお手伝いをします。受け身ではなく、自分から学ぶ姿勢を育み、批判的思考力と問題解決能力を培います。実際に体験することで、深い理解と記憶の定着を促進します。
概念的理解 ~本質を捉える力~
単なる暗記や技能の習得ではなく、物事の本質的な概念を理解することを重視します。このような学習により、学んだ内容を様々な場面で応用できる力を身につけます。変化の激しい現代社会で必要とされる適応力と創造力を育成します。
多様性の尊重と国際理解 ~違いから学び合う~
異なる文化的背景、言語、価値観を持つお子さまたちが集う環境で、多様性を価値として認識し、互いの違いから学び合う姿勢を育てます。この経験を通じて、グローバル市民としての意識と責任感を培い、平和で持続可能な世界の実現に貢献できる人材を育てます。偏見にとらわれることなく、開放的で包括的な思考を持つ国際人の育成を目指しています。
3歳〜5歳 探究型カリキュラム
世界と日本の文化を繋ぐ、未来への学びの基盤
国際バカロレア候補校としての探究型学習
IBの探究型学習フレームワークに基づき、お子さまたちの自然な好奇心を出発点とした学習を実践しています。「なぜ?」「どうして?」という疑問を大切に育み、自ら考え、調べ、発見する力を養います。教師は答えを与える存在ではなく、お子さまたちの探究をサポートするファシリテーターとして、一人ひとりの興味関心に寄り添いながら学習を深めていきます。この過程を通じて、生涯にわたって学び続ける姿勢と、問題解決能力の基礎を築きます。
日本とインターナショナルの良さを融合したアプローチ
国際的な教育環境でありながら、日本の文化やマナー、思いやりの心を大切にした教育を行います。日本人教師は全員が保育士資格を保有し、日本の保育の質の高さ(きめ細やかな配慮、集団での協調性、相手を思いやる心)とインターナショナル教育の良さ(多様性の尊重、自主性の育成、グローバルな視野)を統合した教育アプローチを実現しています。お子さまたちは国際感覚を身につけながらも、日本人としてのアイデンティティと品格を育んでいきます。
シンガポール算数による段階的数的思考力育成
世界的に評価の高いシンガポール算数を3歳から導入し、具体的な操作活動から図的表現、そして抽象的思考へと段階的に数学的概念を身につけます。おはじきやブロックなどの教具を使った楽しい活動を通じて、数への興味と基礎的な数量感覚を自然に育みます。この年齢に適したアプローチにより、算数への苦手意識を持つことなく、論理的思考力の土台を築いていきます。
五感で学ぶ体験型食育プログラム
毎月のクッキングレッスンでは、お子さまたち自身が材料を切ったり、混ぜたり、調理したりする体験を通じて、食べ物の大切さと自分の手で何かを創り出す楽しさ、達成感を味わいます。季節の食材に触れることで自然の恵みを感じ、協力して料理を作ることで協調性を育み、みんなで一緒に食べることで食事のマナーと感謝の心を学びます。また、栄養バランスや食べ物の由来についても年齢に応じて学習し、生涯にわたる健康的な食習慣の基礎を築きます。
総合的身体発達と挑戦する心の育成
週1回の専門講師による体操クラスでは、マット運動、跳び箱、鉄棒などを通じて基礎体力と運動能力を総合的に育成します。また、週1回の水泳クラスでは、水に慣れ親しむことから始まり、段階的に泳力を身につけながら、水の安全について学びます。これらの活動を通じて、体を動かす楽しさ、できなかったことができるようになる達成感、困難に立ち向かう勇気と持続力を培います。
本物の体験を通じた深い学び
探究学習の一環として、博物館、科学館、農園などへの校外学習を積極的に取り入れ、教室では得られない実際の世界での学びを重視します。また、生物学の専門家であるカマキリ先生による毎月の生き物教室では、実際の昆虫などとの触れ合いを通じて、生命の不思議、生態系の仕組み、自然環境の大切さを学びます。これらの本物の体験により、知識が単なる情報ではなく、生きた学びとして定着していきます。
音楽を通じた感性と表現力の育成
毎週のリトミックでは、音楽に合わせて体を動かすことで、リズム感、音感、そして自由な表現力を育みます。また、楽器を使ったレッスンでは、ピアニカ、打楽器などに触れることで、音楽的基礎技能と集中力を養います。音楽活動を通じて、創造性、協調性、そして美しいものを感じ取る心を育んでいきます。
相互に関連した統合カリキュラム設計
全ての教科・活動は探究ベースで行われ、一見つながりのないように見える学習内容も、実際には相互に関連した横断型教育として綿密に設計されています。例えば、生き物教室で学んだ昆虫の成長をアートで表現し、数学で成長段階を数え、音楽で昆虫の鳴き声をリズムで表現するなど、一つのテーマが様々な分野に広がっていきます。このような統合的なアプローチにより、お子さまたちは知識を断片的に覚えるのではなく、相互に関連した深い理解を築いていきます。
未来に向けた基盤作り
私たちのカリキュラムは、単なる知識の詰め込みではなく、変化し続ける未来社会で活躍するために必要な「学び方を学ぶ力」「多様性を受け入れる心」「創造的に問題を解決する力」「他者と協力する能力」を3歳から段階的に育成します。国際的な視野を持ちながら日本の良さも大切にする、真のグローバル人材の育成を目指しています。